学長挨拶


 このたびリカバリーカレッジたちかわの学長を仰せつかりました小松廣美です。自分がそんな人の上に立つ立場になると思ってませんでしたので、学長だなんていまもまだ信じられない気持ちでいます。今でも何かあるたびに不安が出て、「本当に学長って俺でいいのかなぁ」と聞いて回っています。

 

 私は15歳の時、中学を卒業してすぐに岩手から東京に出てきました。仕事をするかたわら高校に通った時期もありましたが、転勤などもあって泣く泣く中退しました。もっと学びたかったし、人生を素直に歩みたかった。統合失調症を発病した時には、もう人生が終わったと思いました。学べていれば、少し違う道を選べたかも知れません。若いころにリカバリーカレッジがあったら、間違いなく入学していたと思います。

 いま私は67歳ですが、若い人には自分のような苦労を味わってほしくありません。だからこのリカバリーカレッジたちかわをいろんな人に知って、通ってほしいのです。病気だからってコンプレックスを抱くことなんかない。当事者にも専門家にも学んで元気になっていって欲しいのです。

 私は去年からこのリカバリーカレッジたちかわ学長の給料で、念願だった通信制の高校に通い始めました。45年ぶりに高校生になり、あらためて学ぶ喜びをかみしめています。日本史や英語の授業はとても楽しいです。それにこの年齢になって働けることにも、大きな喜びを感じています。いろんな人のあたたかみが身に沁みます。

 リカバリーカレッジたちかわは、まだヨチヨチ歩きの活動です。でも講師も運営委員も事務局も一所懸命やっていますから、少しずつ学生さんが目標をもっていろいろなことにチャレンジしていけるカレッジになっていくと思っています。ぜひこのリカバリーカレッジたちかわで、一緒に学ぶ喜びを味わってみませんか?

 

平成25年 秋

リカバリーカレッジたちかわ学長

小松廣美