【サポートあれこれ〜就労支援編〜】

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【サポートあれこれ〜就労支援編〜】

皆さんこんばんは。リカバリーカレッジたちかわ事務局の山本です。

5月からスタートしましたカレッジの春期講座もいよいよ本日の講座で閉幕。後は修了式を残すのみとなりました。また昨年9月より始まった2016-17シーズンも一区切りとなります。何やら感慨深いものがありますね。

というわけでその最後にふさわしい本日の講座は、就労支援をテーマに、就労移行支援事業所「働くしあわせJINEN-DO」さんから代表の石田和之さん、立川の就労移行支援事業所「社会生活サポートセンターこみっと」からはカレッジではWRAPでおなじみの池田真砂子さんをお招きし、なんと《トレーニングモデルの就労支援vsIPSモデルの就労支援》と題して、アプローチや考え方の違いに迫りました。

JINEN-DOさんは小田急線の柿生から徒歩7分のところにある民家で活動されている事業所さん。当事者の方のセルフケア能力の向上を目指し、トレーニングを行われています。ステージに分けて目標を設定され、利用される方が自分がどのような道筋で進むのか、そのためには何が必要なのかとてもわかりやすいのが特徴だと感じられました。
http://www.hatarakushiawase.net/

一方こみっとさん(身内なのでさん付けはちょっと違和感が…)は、IPSという個別支援に特化した事業所で、カレッジから徒歩10分ほどの場所にあります。IPSの原則に則り、まずはご本人さんの希望を伺いそれに応じた企業をなるべく早く探す。決まってからもかなり手厚い職場定着支援を行うのが特徴です。あまりご存知ない方はご存知ない方式なので、受講されていた学生さんからは「よくそれで事業として行政の認可が下りましたね」との声も挙がっていました。
http://parquet.jp/commit/

じつくりトレーニングをして就労準備性を高め、企業さんやご家族へのアプローチも行っていく代わりに、職場定着支援は比較的ゆるやかなJINEN-DOさんと、なるべく早く就労に結びつけた後、かなり手厚く定着支援を行うこみっとさん。それぞれ納得できる理念を背景に事業が組みたれられていて、それぞれとても魅力的に映りました。

休憩をはさんで後半は学生さんからの質疑応答でしたが、「なんでIPSはそんなに好戦的なんですか?」なんてドキッとするコメントもあったりして、なかなかカレッジらしかったですね。そう、実はトレーニングモデルとIPSは水と油?犬猿の仲?だったりしていて、支援者同士でもモメたりすることもあるんです。欧米からかなりの遅れをとっている日本で、そんなことでモメてる余裕もない気もしますが…(苦笑)。

ゲストのお二人はとても真摯にお仕事を進められていて、お互いに対してもとてもリスペクトが感じられました。就労支援って何かやり方に正解があるわけじゃないはずだし、ご本人の働くしあわせ、仕事のある人生を送るしあわせに向けて、あの手この手でアプローチできること、それをご本人さんが選べることが大切なんだよなーと改めて感じた山本でした。

コーディネーターの山本としてはお二人の魅力や、お互いのモデルの違いを十分に引き出せなかったと反省しきり。9月の来年度からの講座の中で、またぜひこのお二人をお招きしたいと強く心に誓ったのでした。次回はお二人に加えもうひと方お招きし、さらに面白い講座になればと考えております。いったいどんな方をお呼びすれば面白くなるか、ぜひ学生の皆様からもご意見伺いたいです。どうぞよろしくお願いします。【事務局 山本俊爾】