【リカバリーカレッジたちかわ主催⇄イギリスのリカバリーカレッジ視察報告会】
本日は東京大学の一教室をお借りして、イギリス・リカバリーカレッジの視察報告会を開催致しました。
今年の頭に総勢15名の比較的大所帯で行ってきた視察団。リカバリーカレッジたちかわからはピアスタッフの佐々木、運営委員の渡邉碧さんが参加され、数カ所のカレッジの視察を行なってきました。本日はの報告会となります。
本日も東京は相変わらずの猛暑でしたが、会場には佐賀、宮崎、岡山、大阪、名古屋などなど全国各地からたくさんの方々が集まって下さり、外の気温に負けない熱気に包まれていたように感じらます。
小松学長の挨拶もそぞろに、さっそく佐々木による視察報告が始まります。リカバリーカレッジが大切にしている「協働」の理念。各リカバリーカレッジのそれぞれの工夫。何がリカバリーカレッジを構成する要素で、何は違うのか。イギリスの制度や仕組み、視察で出会ったリカバリーカレッジに関わる人々。。。濃厚すぎて時間を大幅にオーバーしましたが、息もつかせぬ怒涛の報告に、会場も呼吸を忘れて引き込まれていたようです。
そして渡邉碧さんによる、リカバリーカレッジにおける教育学的アプローチについて。成人が学ぶことの意味や個別学習計画のあり方についてリカバリーカレッジではどのように扱われているか丁寧な解説を重ねていただきました。
その後は三鷹と立川の日本の実践の現状について。それぞれ6年、3年の積み重ねがありますが、先行事例として、日本で行う際の工夫や苦労などを(若干簡単にではありましたが)山本からもお伝えさせていただきました。
質疑応答では「この数年の間にカレッジの間口が狭くなった感じがする」といった鋭い指摘もありました。会場にいらっしゃっていた聖学院大学の助川先生からは、ここ数年でリカバリーカレッジが広まる中で、より緻密に、より質を求められる形になってきているとのコメントもいただけました。
このあたりは「組織変革のため協働にこだわる」縦軸と、「共に学び合い地域を良くしていく」横軸のバランスの難しさかと山本は感じました。イギリスのリカバリーカレッジが正解というわけではなく、このモデルを吸収しながら日本の文化や制度などを踏まえて実践を積み重ねていくことが大切だと感じられました。
いずれにしても西日本を中心に広まりを見せているリカバリーカレッジには、人を惹きつける何かがたくさん詰まっていると思われます。それぞれの方が感じた「何か」を種として、全国各地に互いを尊重する地域社会が芽生え、良い文化を育み、そしていつかもしかしてリカバリーカレッジさえも必要のなくなるコミュニティが花咲く日が来るかも知れないと感じた次第です。
リカバリーカレッジたちかわもこれから8月18日のオープンキャンパス、9月からの秋期講座と続きます。今日をまた一つの機会として、多くの方と繋がっていければと願っています。
【事務局 山本俊爾】