【イギリスからのお客様】

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【イギリスからのお客様】
 
レポートが遅くなってしまいました。先週の金曜日、リカバリーカレッジたちかわにイギリスからお客様がいらっしゃいました。
 
2016年11月~12月にリカバリーカレッジたちかわの関係者が視察に行った際に、イギリスでお世話になったアマンダさんという方です。サセックス地方の事務局長、エリアの統括をされていらっしゃる方だそうで、サセックスには3つリカバリーカレッジがあるそうです。
 
★サセックス
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%BB%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9
★サセックスのリカバリーカレッジ
https://www.sussexrecoverycollege.org.uk/
 
アマンダさんはとてもオープンでパワフルな感じの方で、「短い間しかいられないけど、情報交換したくて来たのよ~」(だいぶ意訳)と、りえちん(38度超えの熱発中)と山本(熱中症でダウン寸前)の二人をぐいぐい引っ張って行って下さいました。またこの日は近くの津田塾大学の学生のチエさんが通訳としてお手伝い下さったのですが、チエさんの助けなしには良い意見交換ができなかったと思います。チエさんありがとうございました。
 
ちなみに、イギリス英語なので「リカバリーコレッジ」という感じでした。
 
アマンダさんは日本でどのようにリカバリーカレッジが展開しているのかとてもご興味があるとのことで、たくさん質問をして下さいました。その都度、日本とイギリスの精神保健のあり方の違いからスタートしなければなりません。サセックス(イギリス全体?)ではカレッジは主治医などの紹介を受けて通い始めるケースがほとんどで、そのあたりも大きく違っていたのが印象的でした。なんだか医療の延長でのリハビリもしくは心理教育に近いスタンスなのかなぁと感じました。地域活動の一環として広がり始めている日本のカレッジとの違いは、良いものを導入するにしても意識したほうがよさそうです。
 
また私たちリカバリーカレッジたちかわの「制度をうまく組み込んで制度外の事業を回す」という独自のシステムもとてもわかりづらく説明は困難を極めましたが、そこはさすがはエリア統括。「ああ、どんな人でも参加できる一般課程をやりたくて、専門課程を公的なお金を入れてやっているのね」「サセックスでも当事者の方向けのコースがあるわよ」「カレッジごとにそれぞれ工夫しているから、日本でもうまく広がるといいわね」と、ものすごく理解が早かったうえ、エールまで送ってくださいました。なんだか泣きそうになる山本…。
 
年間で2回出されているシラバス(のようなもの)の編集もされているとのことで、その作成にあたっての工夫や、受講生に取っていらっしゃるアンケートのボリュームについても意見交換をさせていただきました。イギリスのアンケートは人種や性的指向なんかを書く欄もあって、アマンダさんも「私としても多すぎだと思っているんだけど、イギリスの教育関係はだいたいこんな感じで共通して聞くようになっているのよね~」とおっしゃっていました。やはり『リカバリーカレッジをやっていてどんな効果があるのか』というアウトカムには、予算のつき方もあることから、かなり意識されているのだということも知ることができました。

ほんの2時間程度のご滞在でしたが、かなり濃密な時間を過ごさせていただきました。アマンダさん、チエさん、ありがとうございました。

【事務局 山本俊爾】